ユニークユーザーとは?計測方法や似ている指標、増やす方法を解説
ユニークユーザーの意味と増やすための方法とは
ECサイトを運営するうえでは、Webサイトを訪問するユニークユーザー(UU)数が非常に重要です。この記事では、ユニークユーザーとは何か、ユニークユーザーを計測し、増やすにはどうすればよいかなどについて解説します。
ユニークユーザーとは?
ユニークユーザーとは「ある一定の期間内にWebサイトを訪れた人数のうち、重複ユーザーを削除した数」を意味します。Webサイトで重視される指標に「ページビュー(PV)」がありますが、ページビューは同一ユーザーが何度もアクセスした場合、延べ数として計測されます。一方のユニークユーザーはアクセス数ではなく、あくまで「何人のユーザーが訪れているか」ということを示します。このような特徴を持つユニークユーザーという指標は、Webサイトのリーチ(到達度)を把握するために重要です。また、ユニークユーザーを計測することで、コンバージョン率の向上にもつながります。
ユニークユーザーを計測するには?
Webサイトを訪れたユニークユーザーを計測するには、主にアクセス解析ツールを利用します。アクセス解析ツールが参照するアクセスログには、CookieやIPアドレス、ホスト名などの情報が含まれています。同一人物を一意のIDで区別することにより、重複してのカウントを防いでくれます。このような機能を持つアクセス解析ツールの代表的な例が、Googleアナリティクスです。
ユニークユーザーと似ている指標
ECサイト運営においてユニークユーザーは重要な指標ですが、ユニークユーザーと似た使われ方をする指標や、混同されやすい指標もあります。以下にそのような指標の代表例と、ユニークユーザーとの違いについて解説します。
セッション数
セッション数とは、ユーザーがWebサイトに訪問した回数を表します。セッション数はユニークユーザーと似ているように思えますが、ユニークユーザーは同一人物が何度同じWebサイトを訪れても「1」と計測されるのに対して、セッション数は同じユーザーが2回同じWebサイトにアクセスすると「2」とカウントされます。つまり、どのユーザーが訪問したかに関わらず、Webサイトにアクセスしてから離脱するまでを「1」と計測するのです。
ページビュー数
ページビュー数は「PV」とも略されます。ページビュー数は単純に、ユーザーが閲覧したすべてのページ数を表します。
つまり、あるユーザーがWebサイトのトップページを開き、その下部にある個別の商品ページを3つ閲覧し、最後にもう一度トップページにアクセスした場合、ページビュー数は「5」とカウントされます。ページビュー数もセッション数と同様に、どのユーザーがアクセスしたかを計測するものではなく、Webサイトに含まれるページがどれだけ閲覧されたかを示す指標です。
新規ユーザー数
新規ユーザー数は、特定の期間内に初めてWebサイトを訪れたユーザーであり、過去に一度も閲覧したことがないユーザーの数を指します。個別ユーザーの属性に注目するという点ではユニークユーザーと似ており、CookieやユーザーIDによってユーザーを識別することで、初めての訪問かどうかを判定します。
リピートユーザー数
リピートユーザー数は、特定の期間内に同じWebサイトを複数回訪れたユーザーの数を示します。ユーザーが複数回サイトを訪れているかどうかを判定するためには、新規ユーザー数の計測やユニークユーザーの計測と同様に、CookieやユーザーIDを利用します。
アクティブユーザー数
アクティブユーザー数とは、特定の期間内にWebサイトを訪れたユーザー数を示す指標です。ユニークユーザーと特に混同しやすい用語といえるでしょう。ユニークユーザーは、特定の期間内に「どれだけの異なるユーザー」が訪問したかを計測し、アクティブユーザーは、特定の期間内に「どれだけアクションを起こしたユーザー」がいるかを示します。ただし、アクセス解析ツールによっては、ユニークユーザーをアクティブユーザーとして表記しているケースもあります。
ユニークブラウザ数
ユニークブラウザ数とは、特定の期間内にWebサイトを訪れたWebブラウザの数を示します。例えば、実際にサイトを訪れているユーザーは一人であっても、そのユーザーが複数のデバイスや複数のWebブラウザで訪問した場合、それぞれを「1」ずつとして計測します。ユニークブラウザ数は、実際のユーザー数とは乖離する可能性が高い指標ですが、ユーザーがどのようにデバイスを利用しているかを紐解くために利用されます。
ユニークユーザー数を増やすには?
ECサイトにとってユニークユーザー数を増加させることは、リーチやエンゲージメントを向上させるという観点からも重要です。以下に、ユニークユーザー数を増やすための具体的な施策について解説します。
SEO最適化
Googleなどの検索エンジンからの流入を増やすことは、ユニークユーザー数を増やすうえで重要な施策の1つです。検索エンジンから高い評価を受けるWebサイトとは、シンプルにユーザーにとって役に立つサイトです。
つまり、検索エンジンからの流入を意図して大量にキーワードを使用したり、無意味なページを量産したりしても、ユーザーにとって役立つとはいえないため実際には検索エンジンからの流入が増えることはありません。定期的な情報の更新やユーザーの使い勝手を考えたサイト構成、価値のあるコンテンツの掲載など、基本的な対策が必要です。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、自社コンテンツをブログやメルマガなどの自社で保有するチャネルで発信し、見込み顧客・既存顧客との定期的なコミュニケーションを実現するマーケティング手法です。見込み顧客・既存顧客にとって価値のあるコンテンツを発信することで、自社で運営しているWebサイト・ECサイトへの訪問につなげ、最終的に商品やサービスの利用を促します。この手法を活用することはユニークユーザーを増加させるうえで重要であり、自社Webサイト・ECサイトの中長期的なファンの増加も期待できます。
ソーシャルメディア活用
ソーシャルメディア(SNS)の活用も、ユニークユーザーの獲得という目的を達成するうえで有効な手段です。ソーシャルメディアは自社の商品・サービスをまだ利用したことがない多くのユーザーに対して情報を届けられる場であり、魅力的な投稿によってユーザーの関心を集められる可能性があります。
また、ソーシャルメディア上でユーザーからの質問やコメントに対して積極的なコミュニケーションを行うことで、それを見たユーザーから信頼感や好感を得られる可能性も期待できます。
ユーザーエクスペリエンス改善
Webサイトを訪れたユーザーがそのサイトで得る経験を指して「ユーザーエクスペリエンス(UX)」と呼びます。ユーザーエクスペリエンスを改善することは、初めて訪れたユーザーでもサイトの機能を理解し、使いやすいと感じてもらえるようにすることを意味します。ユーザーエクスペリエンスの改善は、ユニークユーザーの増加に加え、既存顧客の満足度向上にもつながる施策です。
適切な広告運用
Webサイトへの流入チャネルを増やすという意味で、広告運用もユニークユーザーの獲得に役立ちます。広告にはリスティング広告やアフィリエイト広告などさまざまな種類があり、近年ではSNSに出稿する広告もユーザーへのリーチを確保できるため、多くの企業が取り入れています。自社がアプローチしたい顧客層の動向や活用しているメディアを分析し、適切に広告出稿・運用を行うことで、ユニークユーザーの増加につながる可能性が高いでしょう。
まとめ
この記事では、ECサイトにとって重要な指標である「ユニークユーザー」について解説しました。ユニークユーザー増加のための施策は、必ずしも絶対的な正解はなく、自社に適合する方法を見出すために時間や手間を要するケースも多くあります。
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