フルスクラッチのECサイトとは?他の構築との違いや、メリット・デメリットを解説

2024-04-09

フルスクラッチのECサイトとは?他の構築との違いや、メリット・デメリットを解説

ECサイト構築でのフルスクラッチ開発の概要とメリット・デメリットを解説

ECサイトの構築方法にはいろいろな方法があります。
フルスクラッチ開発はその中の1つです。

この記事では、フルスクラッチ開発によるECサイト構築には他の開発方法とどのような違いがあるのか、フルスクラッチ開発によってECサイト構築をするメリット・デメリットにはどのようなものがあるのかについて解説します。

ECサイトのフルスクラッチ開発とは?

ECサイトの構築方法にはいくつかの種類があります。具体的には、既存のECサイト構築システムやパッケージを利用する方法、オープンソースのソフトウェアを利用する方法、そしてフルスクラッチ開発です。

このうちフルスクラッチ開発は、既存のシステムやオープンソースソフトウェアを利用せずに、ゼロからオリジナルのECサイトを構築するという方法です。

「ゼロから」とは、デザインのみならず、設計やプログラミング、セキュリティ対策なども含め自社で対応するという、文字通りすべてをゼロから構築することを意味します。

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フルスクラッチと他のECサイト構築の違いは?

フルスクラッチ開発は、自社でゼロからECサイトを構築する方法です。
ただし、ECサイトを運営している企業においては、フルスクラッチ開発以外の方法でECサイトを構築しているケースも多くあります。
それでは、他のECサイト構築の方法とフルスクラッチ開発にはどのような違いがあるのか比較してみましょう。

パッケージ構築とフルスクラッチ開発との違い

パッケージ構築では、さまざまな種類のECパッケージを利用してECサイトを構築します。
ECサイト構築のパッケージソフトには多様な種類があり、事業者の企業規模や搭載している機能によってコストにも大きな開きがあります。
パッケージの言葉通り、ECサイトの構築機能がパッケージングされているため、利用者がカスタマイズ・機能拡張できる部分は限定的です。
一方のフルスクラッチ開発はゼロからの構築となることから、設計に関しては完全に自由であるといえます。
なお、既にあるパッケージをカスタマイズしてシステムを構築していく方法を「ハーフスクラッチ」と呼びます。

オープンソース構築とフルスクラッチ開発との違い

オープンソースソフトウェアを利用してECサイトを構築する方法もあります。
オープンソースソフトウェアは無償で提供されており、自社でカスタマイズをして利用することができます。
Webサイト構築の際に多くのユーザーに利用されているWordPressもまた、オープンソースソフトウェアです。

オープンソースソフトウェアを使ったECサイトの構築はカスタマイズ性に富むことや、無償で利用できるプラグインなどを活用すれば費用を抑えられる反面、障害発生時の対応やセキュリティ対策は自社で行う必要があります。また、追加機能の種類や量によっては結局コストがかさむ結果となるケースもあります。

ASP構築とフルスクラッチ開発との違い

ASP構築は、ECサイトの構築に必要なクラウド上のソフトウェアを利用する方法です。
ASPは、例えば決済機能や商品管理機能など、機能的に限定されたソフトウェアをレンタルするという方式です。安価で扱いやすい反面、カスタマイズ性は乏しいものが多いといえます。

フルスクラッチのメリット・デメリット

実際にフルスクラッチ開発でECサイトを構築する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
以下に、代表的なフルスクラッチ開発のメリットとデメリットを解説します。

フルスクラッチのメリット:カスタマイズ性の高さ

ECサイトのフルスクラッチ開発における最大のメリットといえるのが、カスタマイズ性の高さです。
パッケージやオープンソースソフトウェア、ASPを使ったECサイトの構築はスピード感がありますが、手軽さを追い求めればそれだけカスタマイズ性の低いものとなります。
フルスクラッチ開発の場合はすべてをゼロから開発するという特性上、技術的に不可能でなければ、いかなるカスタマイズも実現可能です。

また、ECサイトに通常求められないような予約システムなどの機能を持たせることもできるため、自社のビジネスに特化したECサイトを構築したいという場合には、このカスタマイズ性の高さが大きなメリットとなるでしょう。

フルスクラッチのメリット:自社で内製化できる

フルスクラッチ開発でECサイトを構築することは、言い換えればECサイトにおけるすべての機能と設計を内製化することであるともいえます。
ASPやクラウドサービス、パッケージの利用は手軽ですが、その分提供されているソフトウェア内で情報がどのように処理されているかは利用者からは見えないという弊害もあります。
自社で内製化することで、ECサイトに関することをすべて自社で保守管理できるほか、設計・運用ノウハウも自社に蓄積できるというメリットも見逃せないでしょう。

フルスクラッチのデメリット:構築・運用人材確保の難しさ

フルスクラッチの最大のデメリットは、構築や運用を行う人材確保の難しさです。
ECサイトの構築経験があるエンジニアの中でも、パッケージやオープンソースソフトウェアを使わずにゼロからECサイトを構築した経験がある人材は限られます。
こうした人材を確保することは、IT人材が不足しがちな現代のビジネス環境においては難しいといえます。

フルスクラッチのデメリット:費用が高額で、開発期間が長い

フルスクラッチのデメリットには、費用が高額となる点や開発期間が長いことも挙げられます。
ECサイトをフルスクラッチで開発した場合、初期費用だけで数千万円から、場合によっては億単位のコストが生じる可能性もあります。

また、パッケージやソフトウェアを利用すれば短縮できる構築期間も、フルスクラッチの場合はゼロから構築しなければならないため、場合によっては年単位でのスケジュールとなるケースもあります。

フルスクラッチのデメリット:ベンダーロックインに繋がる可能性

ECサイトをゼロから構築する人材が確保できなかった場合、作成の一部分をITベンダーなどに依頼するケースもあります。

しかし、外部のITベンダーに依頼した場合、フルスクラッチ開発のメリットである「内製化」が達成できないばかりか、該当のベンダーによる制作部分がブラックボックス化してしまい、ベンダーロックインが発生してしまう可能性があります。
専門知識を持った人材の確保や雇用体制の確立などができていない場合には、このようなリスクにも備える必要があります。

フルスクラッチのデメリット:アップデートや改善が頻繁に必要

フルスクラッチ開発はゼロから自由に構築ができる方法である反面、アップデートや改善を外部に頼ることができません。
パッケージやオープンソースソフトウェアは、セキュリティ上の欠陥が発見された場合や主流OSのアップデートが行われた際に、提供元でアップデート・機能追加が行われるのが一般的です。
そのため、利用している事業者はアップデートを待ち、適切なタイミングでインストールすれば済みます。
一方のフルスクラッチ開発では、OSのアップデートや機能追加に関してもすべて自社で対応が必要となるため、作業量が増えることになります。

フルスクラッチがおすすめのEC事業者

フルスクラッチにはメリット・デメリットの双方がありますが、その鍵となっているのが専門知識を持つ人材を確保できるかどうかという点です。
社内に開発チームやEC専門部署を持っている大企業や、IT系の知識に明るい人材が大半を占めている企業などは、フルスクラッチ開発がおすすめであるといえます。

ただし、フルスクラッチ開発でECサイトを構築する場合には、アップデートや機能追加などに対応するため、一定の専門知識を持つ人材が常に社内に在籍している必要があります。そのため、安定した雇用を実現できるかなども検討する必要があるといえるでしょう。

まとめ

この記事では、ECサイトの構築方法の1つであるフルスクラッチ開発について解説しました。
フルスクラッチ開発はゼロからECサイトを構築する方法であり、高いカスタマイズ性を実現できる反面、専門知識を持つ人材が必要となるデメリットがあります。
ECサイトの構築にあたっては、こうしたメリット・デメリットを検討のうえ、フルスクラッチ開発を取り入れるかどうかを判断するとよいでしょう。

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