「ECサイトのSEOとは?」
「SEOに強いECサイトにするにはどうすればいいの?」
こんな悩みはありませんか?
この記事では、ECサイトのSEO対策をわかりやすく解説します。
最後まで読めば、検索に強いECサイトの具体的な作り方がわかります。
SEOとは
SEOは「Seach Engine Optimization」の頭文字で、「検索エンジンの最適化」と訳します。現在日本国内の検索エンジンの利用率は、90%以上がGoogleとYahoo!で、Yahoo!はGoogleの検索エンジンを採用しているため、SEOはGoogleの検索結果で上位表示するための施策といえます。
GoogleyやYahoo!の検索結果で上位表示されると、検索ユーザーがサイトを訪れる確率が高まるため、WEBサービスによってSEOはとても重要です。
ECサイトでSEOが必要な理由
ECサイトでSEOが必要なのは、費用をかけずに流入数を増やせるうえ、効果に持続性があるからです。
ECサイトへの流入数を増やすには以下の4つの方法があります。
※SNS:Twitter・Instagram・YouTube・Facebookといったソーシャルネットワークサービス
※SNS(プロモーション):フォロワーの多いインフルエンサーやユーチューバーに宣伝を依頼する方法
上記の表からわかるように、広告やSNS(プロモーション)は即効性がありますが、費用がかかり、施策をやめると効果がなくなります。
SNSは費用がかかりませんが、施策をやめると流入は途絶えてしまいます。
もちろんSEOも定期的にリライトをするなどの施策は必要ですが、流入比率は全体の50%を占めるため、SEO対策はECサイト運営においては必須です。
さらにSNSや広告と組み合わせることで、相乗効果も期待できます。
ECサイトで効果的なSEO対策の方法
ECサイトで効果的なSEO対策として以下の3つの方法があげられます。
- ECサイトの内部対策を行う
- コンテンツマーケティングを行う
- ユーザビリティを向上させる施策を行う
それぞれ解説します。
ECサイトの内部対策を行う
ECサイトの内部対策には、具体的に以下の6つのポイントがあります。
- クローラーがサイト内で適切に巡回できるように対策する
- サイトが適切にインデックスされるような対策が必要
- 画像情報はクローラーがわかりやすいようにする
- ディレクトリ構造を最適化する
- サイトマップを登録する
- 構造化データのマークアップを行う
それぞれ解説します。
クローラーがサイト内で適切に巡回できるように対策する
Googleはクローラーと呼ばれる大規模なコンピュータ群によって、日々膨大な数のサイトを確認しています。
サイトの情報が適切であれば、SEOの評価は高まりますが、サイト情報がまちがっていたり、階層構造が複雑すぎたりすると、クローラーが適切に巡回できません。
サイトが適切にインデックスされるような対策が必要
クローラーが巡回してサイト情報を確認すると、データベースに登録(インデックス)されます。
サイトがインデックスされないと、検索結果に表示されません。
まずはGoogleの Search Console (サーチコンソール)を使って、自社サイトがインデックスされているか確認しましょう。
Googleのサーチコンソールの検索欄に、サイトURLを入力すると確認できます。
画像情報はクローラーがわかりやすいようにする
クローラーが画像情報を認識しやすくするために、画像には必ずalt属性の設定をしましょう。
alt属性は画像の内容を説明をする代替テキストです。
alt属性が正しく設定されているとクローラーに認識されやすいうえ、エラーで画像が表示されない場合でもテキスト情報が表示されるので、ユーザビリティの観点からも有効です。
ディレクトリ構造を最適化する
サイトのディレクトリとは、種類別にファイルを整理する箱のことです。
ディレクトリ構造は大きな分類から小さな分類まで階層を最適化すると、SEOの効果が高まります。
パンくずリストを整理する
パンくずリストとはサイトの上部に表示される、サイト構造のテキストです。
クローラーがサイトのディレクトリ構造を理解しやすくなるうえ、ユーザーがサイト内のどの位置を閲覧しているのか、把握するのに役立ちます。
パンくずリストは、グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」で主人公たちが、帰り道がわかるようにパンをちぎって置いていったシーンに由来しています。
サイトマップを登録する
Googleの Search Console にサイトマップを登録しましょう。
サイトを更新しても、クローラーがいつ巡回するかわかりません。
サイトマップを登録しなくてもクローラーは巡回しますが、登録することで正確なサイト情報を早くインデックスされる可能性が高まります。
構造化データのマークアップを行う
構造化データのマークアップを行うと、検索結果の表示画面でより多くの情報を表示できます。
例えばQ&Aの構造化データマークアップを行うと、検索結果の下に質問を表示、クリックすると答えを表示させることが可能です。
他にも画像や商品価格、在庫状況、レビューなど、検索ユーザーの興味を持つ内容を表示でき、他のサイトとの差別化を図れるので、SEO効果が高まります。
コンテンツマーケティングを行う
内部対策以外に重要な施策として、コンテンツマーケティングがあります。
コンテンツマーケティングは、商品に関するブログやレビューなどの有益な情報(コンテンツ)を発信するマーケティング戦略で、広告とは異なります。
ECサイトでコンテンツマーケティングを行うには、以下のような3つのポイントがあります。
- ECサイトと同じドメインの配下で行う
- SEOを意識した記事の作り方
- オウンドメディアを持つECサイトの集客に有効な方法
それぞれ解説します。
ECサイトと同じドメインの配下で行う
コンテンツマーケティングを始めるなら、新規ドメインよりコンテンツECサイトと同じドメインの配下にコンテンツ用ディレクトリを作成しましょう。
新規ドメインから検索での表示順位を上げるには、かなりの時間と労力を要します。
また既存ドメインはGoogleからの評価がそれなりにあるので、その配下で始めるほうがドメインパワーの恩恵を受けやすいのです。
SEOを意識した記事の作り方
SEOを意識した記事を作るには以下のような3つのポイントがあります。
- キーワード選び
- 記事作成
- 記事に製品販売ページへのリンクを張る
それぞれ解説します。
キーワード選び
SEOにおいて、キーワード選定は大変重要です。
サイトの質が良くても、サイトを訪れるためのキーワードが的確でなければ、検索結果で上位表示できないからです。
キーワードの選び方については以下の章で詳しく解説します。
- 最適なキーワードを選ぶ(内部リンクを貼る)
- ロングテールキーワードを狙う(内部リンクを貼る)
- 競合の少ないキーワードを狙う(内部リンクを貼る)
- アクションが見込めるキーワードを狙う(内部リンクを貼る)
記事作成
検索キーワードに合致した、質の高い記事を執筆することはとても重要です。
検索ユーザーは、何かを解決したいと思って検索しています。
検索結果に表示されたサイトを訪れると、答えがすぐに見つけられなかったり、求めていることと違うと感じると、すぐに離脱してしまいます。
求めている答えが見つかり満足できれば、記事は最後まで読まれ、再検索されることもありません。
離脱されず、滞在時間が長く、再検索されないサイトを、Googleは高く評価します。
記事に製品販売ページへのリンクを貼る
良質な記事の仕上げは、製品販売ページへのリンクを貼ることです。
検索ユーザーは、記事の内容に満足すると、自然な流れで製品販売ページへのリンクをクリックしてくれるでしょう。
やたらとリンクを貼るのではなく、テキストリンクや画像リンク、ボタンなどを、スムーズにクリックされやすい位置に設置しましょう。
オウンドメディアを持つECサイトの集客に有効な方法
オウンドメディアを持つECサイトの集客には、以下の10個の方法が有効です。
- 最適なキーワードを選ぶ
- ロングテールキーワードを狙う
- 競合の少ないキーワードを狙う
- アクションが見込めるキーワードを狙う
- 共起語を狙う
- ディスクリプションの見直し
- タイトルにキーワードを含める
- URLは英語で短いものにする
- シェアボタンをつける
- 商品へのわかりやすい導線設計を考える
それぞれ解説します。
最適なキーワードを選ぶ
検索ユーザーが1ワードだけで検索することはまれで、複合ワードで検索するパターンが多いです。
例えばGoogleで検索窓に「ecサイト」と入力すると、その下に「ecサイト とは 」「ecサイト 作り方」「ecサイト ランキング」など、検索されることの多い検索候補が並んで表示されます。
これらはサジェストキーワードといい、ユーザーがよく検索しているキーワードです。
Googleが提供している「キーワードプランナー」を使うと、キーワードの選定に役立ちます。
キーワードプランナーはサジェストキーワードを一覧で表示してくれたり、月間検索数や予測データを表示してくれたりするサイトです。
ロングテールキーワードを狙う
ecサイトのSEO対策では、ロングテールキーワードを狙うのは有効な手段です。
ロングテールキーワードとは、3単語以上の組み合わせによるキーワードです。
検索ボリュームが少なくニッチな分、検索意図をより具体的に把握しやすくなります。
競合の少ないキーワードを狙う
競合が少ないキーワードを狙うのも有効です。
検索ボリュームが少なく、自社商品と相性の良いキーワードを狙うと、ニッチな検索ユーザーにとって有益なサイトと評価され、上位表示されやすくなります。
アクションが見込めるキーワードを狙う
アクションが見込めるキーワードを狙うと、製品購入の可能性が高まります。
「エアコン 冷えない」と「エアコン 価格」なら、後者のほうが購入意欲が高いユーザーだと言えるでしょう。
すぐにでも買いたいと思っている人が使う「近距離ワード」や、買おうか悩んでいる人が使う「中距離ワード」を狙うと、製品購入という目的達成の可能性(コンバージョン)が上がります。
共起語を狙う
サイト内に共起語を多く使うことで、SEO対策になります。
共起語とは、メインのキーワードを狙って書いた記事の中に、多く出現するワードのことです。
クローラーはサイト内の内容を判断する手がかりとして、共起語を分析します。
例えば「エアコン」の共起語は、機能・搭載・メーカー・換気・価格などです。
このような共起語を多く含んだサイトは情報量が多く、ユーザーにとって有益なサイトと評価される可能性が高まります。
ディスクリプションの見直し
ディスクリプションは、検索結果のタイトルの下に表示される解説文です。
ディスクリプションを作成するときは、検索キーワードをなるべく前のほうに入れて、完結に作成しましょう。
なぜならディスクリプションはパソコンで120文字前後、スマホで50文字前後が表示されるからです。
さらに検索ワードは太字になるので、間接的なSEO対策になります。
タイトルにキーワードを含める
なるべくタイトルの前のほうに検索キーワードを入れると、SEO対策として効果的です。
なぜなら人間の視線が左から右に移動することから、タイトルの前のほうにある言葉のほうが認識されやすいからです。
またGoogleではタイトルの前のほうにキーワードが入っているほうが、評価されやすい傾向があります。
タイトルが検索結果に表示されるのは30文字程度です。
キーワードの位置が後ろのほうだと、表示されない可能性も出るので注意しましょう。
URLは英語で短いものにする
各商品ページのURLは、英語で短いものにしましょう。
短いURLは長いURLより、2.5倍もクリック率が上がったというデータもあります。
日本語のままだと無駄に長いURLになり、SEO的には好ましくありません。
シェアボタンをつける
TwitterやInstagramでサイトをシェアできる「ソーシャルメディアボタン」の設置をおすすめします。
シェアボタンがあれば、ユーザーが商品を自発的に紹介してくれる機会が増えるからです。
気になる商品ページに「シェアすると15%割引!」というようなシェアボタンがあれば、ユーザーにとっても魅力的なオファーとなります。
商品へのわかりやすい導線設計を考える
ECサイトでの導線設計とは、ユーザーがサイトを訪問してから商品を購入するまでの流れのことです。
シンプルでわかりやすい導線設計として、わかりやすい購入ボタン(CTAボタン)の配置であったり、スクロールしても常にカートが表示される仕様であったりすると、ユーザーの評価はあがり、売上につながるでしょう。
ユーザビリティを向上させる施策を行う
ユーザビリティとはユーザーにとっての操作性です。
ユーザビリティを向上させる施策として、以下の2つのポイントがあります。
- モバイルフレンドリーな設計にする
- 表示速度(ページスピード)の改善
それぞれ解説します。
モバイルフレンドリーな設計にする
Googleではモバイルフレンドリー、つまりモバイルで検索するユーザーが快適に操作できるかどうかが重要だとしています。
2021年の日本国内における調査では、パソコン検索とモバイル検索の比率は、パソコン検索が25%、モバイル検索が75%でした。
今やモバイル検索がパソコン検索の3倍となっている以上、サイトのモバイル対応は必須です。
Googleの「モバイルフレンドリーテストツール」というサイトに、自社サイトのURLを入力するだけで、自社サイトがモバイルフレンドリーかどうか判断できます。
表示速度(ページスピード)の改善
表示速度(ページスピード)とは、ユーザーが検索画面からサイトへ遷移した際、サイトが表示されるまでの時間のことです。
表示に時間がかかるとユーザーは待てずに離脱してしまうので、SEO対策としては早急に改善しなければなりません。
Googleが提供する「PageSpeed Insights」のサイトでは、表示速度を計測したり、改善点を確認したりできます。
ECサイトのSEO対策で注意する点
ECサイトのSEO対策で注意する点は以下の2点です。
- 重複コンテンツに注意
- スパム行為を行わない
それぞれ解説します。
重複コンテンツに注意
重複コンテンツを作成しないように注意しましょう。
ECサイトでは同じ商品のサイズや色の違いで、それぞれ別のページを作成したり、複数のECサイトで同じ商品を販売しているため、うっかり同じページを作成したりしてしまうことがあります。
重複コンテンツが見つかった場合、クローラーは正規版として選択したURLをクロールし、重複版としたURLの巡回頻度を減らします。
同じ商品のサイズや色違いの場合は同じページで販売したり、複数のECサイトで販売している場合は、それぞれのサイトごとに特色をつけたりしましょう。
スパム行為を行わない
スパム行為を行うと、当該コンテンツは大幅に順位が下がったり、まったく表示されなくなります。
スパム行為とは、不正に検索ランキングを操作することです。
代表的なスパム行為には以下の2つがあります。
- 意図的に質の低い被リンクをたくさん設置すること
- サイトに無関係のキーワードを大量に詰め込むこと
それぞれ解説します。
意図的に質の低い被リンクをたくさん設置すること
同じIPアドレスのサイトから大量に被リンクされていたり、リンクを集めることだけを目的としたサイトに登録して、相互にリンクを貼りあったりすると、スパム行為とみなされます。
リンク集などの低品質サイトから勝手にリンクを貼られて、スパム判定されたケースもあります。
実際についてしまった悪質な被リンクは、サイト管理者にリンク削除を依頼したり、リンク否認ツールでリンクを否認したりするなどの対応が必要です。
サイトに無関係のキーワードを大量に詰め込むこと
検索ランキングを操作するために、サイトにキーワードを大量に詰め込むこともスパム行為にあたります。
悪意はないとしても、関連キーワードを不自然に詰め込んでしまう場合がありまが、SEOでマイナス評価になるので注意しましょう。
販売終了ページの対策を怠らない
ECサイトでは商品の在庫切れや製造中止などで、販売終了になることが頻繁にあります。
販売終了ページの対処をこまめに行うことが、SEO対策として有効です。
再販予定があれば、一時的な在庫切れであることをページ内でお知らせします。
販売終了の場合、小規模なサイトであればページを削除せず類似商品を紹介する案内を掲載、大規模サイトであればページの削除がおすすめです。
情報保護のためSSL化をする
情報保護のため、常時SSLを利用する必要があります。
SSLとは「Secure Sockets Layer」の頭文字で、データ通信の信号を暗号化するセキュリティ対策のシステムです。
SSLが適用されているサイトはURLの先頭が「https」で、保護されていなければ「http」となっています。
SSL化していないサイトは大幅に検索順位が下がるか、表示されなくなります。
楽天・Amazon SEOと自社ECサイトのSEOとの違い
楽天市場・Amazon・自社ECサイトとの違いは以下のような点にあります。
楽天SEOとの違い
自社サイトがぽつんと一軒家で店を構えているのに対し、楽天市場は巨大なデパートの中に出店しているようなイメージです。
宣伝に費用を投入できれば、定期的にサイト上部に掲載可能です。
販売手数料や宣伝広告費などを考えると、自社サイトほどの利益率にはなりません。
AmazonのSEOとの違い
Amazonは日本国内で最大のシェアを誇るショッピングモールです。
ネームバリューがあるため、ユーザーから認知されやすく安心感を持たれます。
Amazonはスーパーマーケットの中に出店するようなイメージで、商品サイトは細かく規制されています。
自社サイトは集客力が課題ですが、自由度に関しては1番高いといえます。
まとめ
この記事では以下のような点について解説してきました。
- SEOとは「検索エンジン最適化」のこと
- ECサイトでSEOが必要なのは、費用とかけずに流入数を増やせて、効果に持続性があるから
- ECサイトで効果的なSEO対策をするには以下の3つの方法がある
・ECサイトの内部対策を行う
・コンテンツマーケティングを行う
・ユーザビリティを向上させる施策を行う - ECサイトのSEO対策で注意する点は以下の4つ
・重複コンテンツに注意
・スパム行為を行わない
・販売終了ページの対策を怠らない
・情報保護のためSSL化をする - 楽天やAmazonと自社ECサイトのSEOの違いは以下のような点がある
・楽天やAmazonはショッピングモールに出店しているようなイメージ
・楽天やAmazonは知名度と安心感がある
・楽天やAmazonはショッピングモールのルールでページに制約がある
・自社ECサイトは集客の課題はあるものの自由度が高い
自社ECサイトでSEOの効果をあげるためには、それなりの時間と労力が必要です。
しかし、的確なSEO対策をタイムリーに行っていくことで、確実にSEOの効果が表れ、広告費をかけずに持続的な売上につなげられます。
社内でSEO対策の人員を確保するのが難しい場合は、外部のプロにSEO対策を任せるのも一つの手段でしょう。
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