ECサイトのInstagram活用で得られる効果や手順、ポイントを紹介
ECサイトにおいて集客が重要であることは、多くのEC担当者に知られているところです。様々な集客施策がある中で、SNSの活用が話題に上ることもあるでしょう。Instagramは、国内で多くのユーザーを獲得している大規模なSNSですが、InstagramとECサイトの両方を活用することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、ECサイトにおけるInstagramでの集客効果と手順、Instagramを活用するうえでのポイントについて解説します。
ECサイトのInstagram活用で得られる効果
InstagramというSNS自体は、すでに多くの人が利用しており、写真・動画を中心としたSNSとしての地位を確立しています。しかしながら、ECサイトがInstagramを活用することで、どのような効果が生まれるのでしょうか。
多くのユーザーにブランドを認知してもらえる
Instagramは、国内で非常に多くのユーザーを獲得しているSNSです。2019年の時点で、国内の月間アクティブアカウント数が3,300万を突破したと報じられたほか、2023年に総務省が発表した「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」においても、Instagramの利用率は50.1%と高い数字を維持していることがわかります。
このように多くのアクティブユーザーを抱えているInstagram内で自社の商品を掲載・告知することは、多くのユーザーに認知してもらえる可能性が高いといえます。ECサイトにおけるSNSでの集客についてはこちら
Instagram経由でのECサイト訪問と購買を誘導できる
Instagramの活用は、ブランドやECサイトの認知だけではなく、販売経路の拡大にも繋がります。Instagramの投稿で商品を投稿するだけであれば、ユーザーは該当の商品を別のECサイトや検索エンジンで検索してから購入という流れになってしまいます。しかし、商品を販売しているECサイト自身がInstagramを活用し、自社で運営しているECサイト内へ誘導することができれば、ユーザーに商品を認知させるだけではなく、具体的な購買行動に至るまでの一連の誘導が可能になります。
InstagramとECサイトを連携してできること
Instagramが単なるSNSではなく、自社の商品を広く告知するためのツールとして活用できる機能があることについては、先に解説したとおりです。では、Instagramを実際にECサイトでのビジネスに活用するうえでは、連携した結果どのようなことができるようになるのでしょうか。
ショッピング機能
Instagramでの機能は、単に商品を投稿できるというだけではありません。取り扱っている商品がユーザーにとってわかりやすく、まるで電子カタログを閲覧しているかのように表示させる機能があります。それが「ショッピングタグ」機能です。「ショッピングタグ」機能では、タグを使用してカタログ内の商品を目立たせることができます。
「コレクション」機能では、ショップ内で商品をまとめることができ、ユーザーが関心のある商品にたどり着きやすく設定することができます。個々の商品詳細ページでは、商品に関する詳細な説明が確認できます。商品の説明はカタログから取得されるため、別個に商品詳細の説明文などを用意する必要はありません。
商品タグ付きの広告
ECサイトの運営においては集客が非常に重要であり、ユーザーをできるだけ多く獲得するために広告を運用することがあります。Instagramには広告機能があり、Instagramを利用しているユーザーに効果的に投稿を届けることができます。Instagramでは、「商品タグ付き広告」を利用することができ、商品に関する投稿をInstagram内に広く告知することができます。
チェックアウト機能
Instagramに自社ECサイトで取り扱っている商品を掲載している企業は、ユーザーが投稿から自社ECを訪れてくれて、そこで買い物をしてくれるという導線を目指すことになります。一方、海外の一部ブランドの商品購入に対しては、「チェックアウト機能」が利用できるケースがあります。チェックアウト機能は、閲覧・商品購入・支払いの一連の行動をInstagram内で完結できるサービスであり、商品に関心を持ったユーザーを離脱させることなく決済まで誘導することができます。対応ブランドは未だ限りがあるものの、InstagramがECショッピングの一連の行動をInstagram内で完結させるべく動いているという点について、把握しておくのがよいでしょう。
InstagramとECサイトを連携する手順
では、ECサイトを運営している企業がInstagramを活用するには、どのような手順が必要となるのでしょうか。大きく分けると、連携には3段階があります。それぞれの段階について以下に解説します。
ビジネスアカウントに変更する
まず、Instagramのアカウントを「ビジネスアカウント」に変更する必要があります。「ビジネスアカウント」は、Instagramのアプリ上からは「プロアカウント」とも呼ばれています。Instagram上でのプロアカウントへの切り替えを行ったら、次にFacebookアカウントとの連携が必要です。Facebookアカウントとの連携が完了したら、Facebookで「ショップ」を作成し、同じ場所にある「カタログ」に対して商品を登録していきます。
ショッピング機能の利用審査を受ける
次の段階では、ショッピング機能の利用審査を受けます。Instagramの設定画面より「ビジネス」「Instagramショッピングを設定する」から、ショッピング機能の審査を申請します。この審査にはおおよそ1週間程度かかり、審査に通過すると、アカウントでのショッピング機能を活用することができるようになります。
投稿時にショッピング機能を設定する
ここまでの手順で、Instagramアカウントはショッピング機能を活用する準備が整いました。あとは、ショッピング機能を活用し、商品画像の投稿時に商品をタグ付けしたり、遷移先URLをプロフィールに記載するなどして、ECサイトへの誘導を行えるようにページを細かく調整していきます。
ECサイトがInstagramを活用する際のポイント
これまで解説してきたように、ECサイトがInstagramを活用することは様々な効果やメリットを生みます。一方で、Instagramを活用することによる効果を最大化するためには、さらにいくつかの注意点があることも同時に把握しておく必要があるでしょう。
ECサイトへの導線と遷移先をわかりやすくする
まずは、Instagramに投稿する内容から自社ECサイトへの導線をわかりやすくするという点です。ここで重要となるのが、Instagramは投稿の中にURLを含めることができないという点です。多くのECサイト企業はプロフィールに外部URLを記載し、投稿からプロフィールにワンタップでジャンプできるよう、アカウントへのリンクを投稿内に含めています。その他、投稿画像に対して「タグ付け」を行い、Instagramショッピングの商品画面に遷移するように設定しておき、そこからさらにECサイトへ誘導するという手段もよいでしょう。
また、投稿画像にも「プロフィールのリンクから購入可能である」という旨を記載しておくなどの工夫もよい方法です。ユーザーが「購入したい」と思ったときに、迷わず購入可能なページに導くことができるかどうかが、ECサイトでの売上にも大きく関わってきます。
更新頻度を保つ
Webサイトやブログと同様にInstagramでも重要となるのが更新頻度です。更新頻度の低いブログやWebサイトは、徐々にユーザーが頻繁に訪れなくなりアクセス数が減少します。Instagramでも同様に、投稿頻度が低ければ必然的にユーザーへ投稿を届けることが難しくなります。反対に、Instagramでの投稿頻度が高く、多くのユーザーに届いている投稿は、Instagramのアルゴリズム上、他のユーザーにも「発見」タブで表示されるなど、さらに多くのユーザーに届きやすくなるといえるでしょう。
適切なハッシュタグを選定する
Instagramの投稿をするうえで、多くのユーザーに投稿を届けるために有効なのはハッシュタグ機能です。ハッシュタグはInstagram内での投稿に対する「タグ」という役割を持ち、Web検索におけるキーワードと同様に、該当のハッシュタグが設定された投稿を瞬時に検索することができます。
ECサイトがInstagramを活用するうえでは、適切なハッシュタグを設定することで多くのユーザーに投稿を届けることができるため、商品に関連するハッシュタグは積極的に取り入れることがポイントとなります。目安としては投稿あたり10個程度のハッシュタグを設定したいところですが、数を多くすればよいというものではありません。また、商品と関係のないハッシュタグを大量に設定することは、かえってユーザー離れを起こしてしまう危険性があることに注意が必要です。
まとめ
Instagramの活用は、ECサイトにとっては大きなメリットのある施策です。とはいえ、ただInstagramのアカウントを作って投稿するだけでは、期待通りの成果に繋げることが難しいでしょう。「ECのプロ」では、ECの売上アップを目指したInstagramの活用を支援するプランを展開しています。ECサイトの成長とInstagramの活用についての疑問など、ぜひお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら