知っておきたい!楽天市場の「超ポイントバック祭」とは?

2024-01-24

楽天市場の「超ポイントバック祭」を攻略!効果を生む対策は?

国内のEC事業者ならば、主要ショッピングモールである楽天市場はまずチェックしているでしょう。すでに出品されている事業者の方はもちろん、現時点で利用していない事業者の方も出店を検討中、または検討経験があるというケースが大半かと思われます。

楽天市場はネット通販市場におけるシェア率も高く、サポートが充実しているためノウハウが不足していても挑戦しやすいこと、知名度の高さによる信頼感やキャンペーンの豊富さも魅力として挙げられます。

さらに楽天ポイントとして、多様な日頃のサービスでお得を得られる、大きな経済圏を形成していることは特筆すべき点です。ユーザーにとって利用メリットが大きいと感じやすく、リピーターを醸成しやすいのは、ポイントの影響が非常に大きいと考えられます。

こうした楽天市場のメリットを最大限に活かし、ビジネス成長へとつなげていくには、豊富なイベントの攻略が欠かせません。そこで今回はそのうちの1つである「超ポイントバック祭」について、基礎から実施すべき対策まで、分かりやすく解説します。

超ポイントバック祭とは?

「超ポイントバック祭」とは、楽天市場で開催されるセールイベントのひとつで、年に数回、不定期に実施されています。より頻繁に目にするイベントとしては、「お買い物マラソン」や「楽天スーパーSALE」があるでしょう。ブラックフライデーや楽天イーグルスの感謝祭、楽天大感謝祭といった年間イベントもあるため、楽天市場では、毎月必ず何かしらのイベントが実施され、多いときでは、月の半分近くをイベント期間が占めることもあります。

超ポイントバック祭は、その名の通り、楽天ポイントの付与率が普段より大きくアップするポイントセールで、最大7倍となるなど、購入するほどお得になることが知られています。

ちなみに「楽天ポイント」とは、楽天市場を含む楽天の多彩なサービスの利用により貯められるポイントで、近年は共通ポイントの一種としても台頭、楽天以外の提携サイトにおける買い物や一般店舗の利用でもポイントを貯めたり、使ったりすることが可能となっています。原則は100円で1ポイント付与される仕組みで、貯まったポイントは1ポイント1円換算で利用できます。このポイント制度により、楽天は一大経済圏を形成しているといっても過言ではありません。

超ポイントバック祭は、このポイントの還元に重点が置かれたセールイベントで、購入金額に応じ、還元率が変動する点が最大の特徴です。実施回数の多い楽天お買い物マラソンやスーパーSALEの場合、利用したショップの数に応じ、ポイントアップが適用されていく仕組みですが、超ポイントバック祭の場合、1店舗のまとめ買いでも、高額商品の1点買いでも、複数店舗からの購入でも、利用形式は問わず、開催期間中の購入金額合計を計算し、その額が大きいほど高い還元率でポイントを得られる仕組みであるという点に違いがあります。

対象は全会員、全ショップであるため、期間中は楽天市場へのアクセス数が大いに上昇します。ただし、ユーザーによるエントリー手続きが必須のイベントであるため、エントリー前に買い物をした場合、キャンペーン期間内の利用であっても、ポイントアップ対象外となってしまいます。そのため事前エントリーを行い、開始を待って参加するユーザーが多くみられます。

押さえておきたい特徴5つ

楽天の超ポイントバック祭について、さらに押さえておきたい特徴を確認しましょう。

利用合計金額でポイントアップ

先述のように、超ポイントバック祭では、期間中の合計購入金額に応じ、ポイントが多く還元されていきます。通常ポイントの付与は原則通りの1%ですが、期間限定の特典ポイントとして、税込5,000円以上の購入から+1倍で2倍に、税込1万円以上で3倍、税込4万円以上で4倍、税込5万円以上で5倍、税込6万円以上で6倍、税込7万円以上では7倍となります。

購入商品の点数や利用ショップ数には関係なく、期間中の合計利用金額で計算されるため、買えば買うほどお得と感じられるでしょう。ただし、この期間で獲得できるポイント数には上限があり、最大で7,000ポイントとされています。

他のポイントアッププログラムと併用可能

超ポイントバック祭でのポイント還元サービスは、各ショップで提供されるポイントアップ商品の購入で得られる還元や、「SPU」と組み合わせて得ることもでき、これによって最大43倍といったきわめて高い還元率が適用される場合もある仕組みになっています。

SPUとは、スーパーポイントアッププログラムの略称で、楽天グループのサービスを使うほどお得になるプログラムとして、楽天が独自に導入しているものです。楽天モバイルやそのキャリア決済、楽天ひかり、楽天カード、楽天証券、楽天ウォレットなど系列サービスを同アカウントで利用すれば、各所で付与されるポイント還元率を通常より引き上げられるようになっています。

会員ランクによりポイントの獲得上限はあるものの、楽天ヘビーユーザーにとって超ポイントバック祭はさらにお得度が高まるイベントとなりますから、より高い関心をもってチェックしている可能性が高いといえます。

高額商品購入やまとめ買いが増える

頻繁に開催されるお買い物マラソンや楽天スーパーSALEのように、利用したショップの数が指標となるのではなく、超ポイントバック祭では期間内の合計購入金額が指標となるため、1つのショップでお気に入り商品や消耗品のまとめ買いをしたり、迷っていた高額商品をこの機会に購入したりするユーザーが増える特徴があります。

消費者であるユーザーは、豊富に開催されるセールイベントの中で、自分が欲しい商品をいつ買えばベストか、買い方としてどっちがお得になるか、情報を得てトータルコストを計算し、比較しながら検討していることがしばしばです。

そのためお買い物マラソンなどでは、ポイント還元の条件を満たすべく、あまり知らないショップのお試し商品をとりあえず購入してみるといった行動が増えやすくなりますが、超ポイントバック祭ではそうした買い回りの意識は働かなくなり、お気に入りのショップや憧れの商品のチェック行動が増える傾向にあるのです。

開催時期は不定期

超ポイントバック祭の開催時期は毎年不定期で、予測が立ちにくい傾向にあります。ただし12月の中旬と1月、お正月~上旬頃には、ほぼ毎年開催されています。2023年も1月1日0:00~1月3日23:59と、12月13日10:00~12月17日9:59に実施されました。

過去にはこのほか、2月、4月、6月、9月などで3~4日間ほど開催された実績があります。2023年は上記の2回のみでしたが、年に5回開催されたケースもあり、常にアンテナを張っておく必要はあるでしょう。

楽天ふるさと納税も対象になる

楽天市場には、ふるさと納税の返礼品に指定されている商品もあり、これらの購入が可能な仕組みとなっています。超ポイントバック祭でも、こうした返礼品購入が対象としてカウントされるため、年後半の実施時などはとくに、ふるさと納税とのWでのお得を狙うユーザーも増加する傾向があります。

ふるさと納税の返礼品を扱っている事業者ならば、かき入れ時としてしっかり対策を施すことが重要です。

超ポイントバック祭の対策は?

超ポイントバック祭は、年に数回の限られたイベントで、ショップ買い回りの必要もなく、購入金額合計でよりお得なポイント還元につなげられるため、まとめ買いや高額商品をこの機会に購入しようと購買意欲が大いに高まったユーザーが楽天市場に集まる機会となります。

出品事業者にとっては、こうしたセールイベントがもたらす恩恵をどれだけ享受できるかが、そのモールECにおける成功の鍵になります。対策が不十分なまま期間に突入すると、競合に顧客を奪われてしまうほか、リピーターやファンに成長する可能性のあった顧客を自ら手放してしまうことにもなりかねません。

また、様々なイベントがある楽天ですから、セールによってユーザーの属性や購買傾向も異なります。その違いを無視し、一律の対策を行っていたのでは効果が上がらないのも当然です。各セールイベントの特性を踏まえた対策を行っておくことこそ重要なのです。

では、超ポイントバック祭の場合、どんな対策が有効なのでしょうか。以下、主なものをご紹介します。

ポイントアップの設定を行う

超ポイントバック祭では、何よりポイントを強く意識した顧客が多く集まってきます。そのため、各商品のポイントアップ設定を行っておくことが効果的です。

ポイント付与率のアップは、商品価格の値下げではありませんが、この機会に購入を決めようとしているユーザーにとっては、多くのポイントを得られるという点で、トータルで安くなったと感じられ、値下げと同じ意味をもつものになります。

楽天市場でのポイントは、普段から共通ポイントとして、そうしたお得感を喚起する大きな要素になっていますが、それを主に据えたこのセールイベントでは、さらに大きな意味と力を有するものとして働きます。ですから、少しでも購買意欲を高め、競合出品者の中でも自社が選ばれるよう、まずポイントアップの設定を行いましょう。

普段、あまり売上が良くない商品でとくにポイントをアップさせたり、まとめ買いがしやすい日用消耗品などのポイント還元率を高めたりすると、全体の売上改善、販売促進を図りやすくなることも考えられます。これまでの販売実績や商品特性も加味し、適切なポイントの引き上げを検討していくことが重要です。

十分な在庫確保を行う

セール期間中は、普段以上に多くのユーザーが楽天市場に集まり、売れるスピードも全体として速くなる傾向があります。そのため、人気商品はすぐに売り切れて在庫切れとなることもしばしばです。

在庫さえあれば販売できた機会を逸し、他に顧客を流してしまうことほどもったいないことはありません。超ポイントバック祭は不定期開催のイベントですが、先述の内容も参考におおよそのスケジュールを把握し、実施期に備えた在庫確保を進めておきましょう。

実施が発表された直前期には、普段以上に商品管理を徹底するよう努め、売れるときにしっかり売る、売れ筋商品の高い購買ニーズも逃さないという体制を整えておくべきです。

商品ページを改善しCVRを向上させる

商品ページの改善を図っておくことも重要な対策です。楽天市場の場合、雑多に商品情報やセール情報が掲載・発信されるスタイルが基調で、全体としてユーザーを惹きつけやすいものの、個々の商品情報はより積極的で分かりやすいアピールポイントがなければ、読み流されてしまう可能性が大いにあります。

まずはファーストビューでユーザーの興味を引きやすい仕立てとすること、超ポイントバック祭に対応しているショップであることをトップ画像でも分かりやすくアピールすることといったポイントを押さえましょう。

そして、詳細情報も充実化を図り、メリットだけでなくベネフィットも伝えるようにしたり、今購入する利点の大きなアイテムであることを強調したりすると良いですね。さらにレビューを充実させ、安心して購入できるショップであることをアピールできると、購買率を高められると考えられます。

こうして、自社商品ページへの集客をアップさせること、そしてそのアクセスユーザーのうち実際に商品購入にいたったユーザーの割合を示すCVRを向上させることが成功の秘訣になります。

楽天市場への出店手順はこちら

クーポンやメルマガを発行する

新規顧客や、しばらく購入がなかった休眠顧客を掘り起こし、有望な接点とするため、クーポンやメルマガの発行を行いましょう。

いわゆるお得意様ではなくとも、購入を検討している新規ユーザーであったり、一度は購入した経験があったりする顧客は、セールイベントに共通するお得に加え、独自のクーポンが目に付いたり、メルマガやSNS公式アカウントなどでの発信を目にしたりすれば、それが後押しとなって、購入に結びつくことが大いにあり得ます。

イベント後も、こうして作った接点を大切に発信を続けるなどしていけば、その後も継続購入してもらえる優良顧客へ醸成することが期待できるでしょう。

送料設定を下げる

ECの利用で顧客を悩ませる大きな点のひとつに送料があります。送料がかかるという負担感は、セールイベントがもたらすお得感をも減退させてしまいうるものです。そこで、送料設定を下げ、購買ハードルを低下させるようにするのも効果的です。

より気軽に購入できる環境下で売上を伸ばし、トータルでリターンを確保することを考えます。送料無料とする最低注文金額を見直し、欲しかったものをこの機会に購入しようかと考えているユーザーに、送料を気にすることなく買える窓口として提示することができれば、より確実にニーズをキャッチして売上につなげられるでしょう。

まとめ

今回は、楽天市場の超ポイントバック祭に特化し、その特徴と対策を解説してきました。多様なサービスをポイントでつなぎ、大きな経済圏を成している楽天では、こうしたセールイベントを最大限に活用したEC展開が重要となります。

楽天市場は、細かなキャンペーンやイベントも含めると、年間の大半で何らかの施策が打たれているモールでもあり、常に少しでもお得に商品を購入したいユーザーがサイト内を回遊しているという特徴もあります。

その中で実施される超ポイントバック祭など、より限定されたビッグイベントに関しては、それぞれの特性をよく理解し、事前・事後の十分な対策を行って臨むことが大切です。

現状の実績と問題を把握し、効率良く、自社が力点を置くべき対策を進めていきましょう。

ECのプロは、楽天市場ビジネスにかかる高い知見とノウハウを活かし、個々の出品事業者様に最適なワンストップサービスを提供しています。対策の立案から、広告運用、商品ページの充実化、運用管理など、多岐にわたる充実したサポートで、ワンランク上のビジネスを実現させてくれるでしょう。

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