EC事業者が知っておきたい!フルフィルメントの概要、メリット・デメリットとは?

2024-04-03

EC事業者が知っておきたい!フルフィルメントの概要、メリット・デメリットとは?

フルフィルメントの利用でEC業務を最適化しよう

EC事業では商品を販売するプロセスが多岐にわたるため、その一部を外部に委託するフルフィルメントサービスを検討している方もいるのではないでしょうか。フルフィルメントサービスはさまざまな形態があるため、利用する目的や役割を考えることが大切です。

この記事では、フルフィルメントサービスとは何か、その業務範囲や利用するメリット・デメリット、サービス選びのポイントなどについて説明します。再検討する方も参考にしてください。

フルフィルメントとは

フルフィルメントとは、ネット販売の注文受付から商品を発送するまでに必要な一連の業務を代行するサービスです。
フルフィルメント(Fulfillment)は英語で「遂行」「実現」「達成」などの意味があり、EC業界では注文を受けてからエンドユーザーに商品が届くまでのプロセスを指します。近年は当日配送や翌日配送などのニーズも多く、フルフィルメントは顧客へのサービス対応として重要なプロセスといえます。
作業の一部をアウトソーシングすることで、EC事業のサービス維持と業務効率化を図ることができます。

フルフィルメントと混同されやすい言葉に、3PL(3rd Party Logistics:サードパーティー・ロジスティクス)というサービスもあります。フルフィルメントが商品の受注から配送、決済、顧客対応までを扱うのに対し、3PLは物流業務のみに対応しています。

フルフィルメントの業務内容

フルフィルメントの業務は、具体的には以下のような作業があります。

入荷/入庫

入荷は商品が物流倉庫へ届くこと、入庫は入荷した商品を保管することです。入荷は、仕入先から商品を受け取る業務で納品書と照らし合わせて数量や品番、状態に誤りがないか確認します。入庫は商品を分類し保管する作業で、注文を受けてからすぐに出庫できるよう取り出しやすい配置決めを行います。

受注処理

消費者からの注文を受付けたら注文内容や支払方法、在庫を確認して出荷の手配をします。
決済代行をするサービス事業者は、決済処理を行ってから伝票作成、配送依頼、注文の確認メールや発送完了メールの送付などを行います。

ピッキング/梱包

ピッキングとは注文を受けた商品を在庫から取り出す作業です。商品の破損や消費期限などを確認してから箱詰め、梱包、ラベル貼りなどを行い配送します。

配送手配

梱包した商品を配送業者に引き渡す作業を行います。送り状や荷札などに間違いがあると、配送の遅れや紛失につながる恐れがあるので手の抜けない業務です。

顧客対応(返品・交換・クレーム対応など)

顧客対応は、問い合わせやクレーム、返品・交換などに対応するカスタマーサポート業務です。商品を倉庫に戻す手続き、新しい商品(または別の商品)を発送する手続きは、クレームにつながらないようスムーズに行う必要があります。
フルフィルメントは、返品交換の対応やクレーム処理まで行うサービス事業者もあればサービスの一部を業務委託している事業者もあり、その形態はさまざまです。そのためEC事業者はどこまでを委託するか、顧客に満足してもらうためどのようなサービスを選択すれば良いかを見極める必要があります。

フルフィルメントサービスの選び方

フルフィルメントサービスで代表的なものには、Amazonが展開しているアマゾン・フルフィルメント(Fulfillment by Amazon :FBA)、楽天が提供する楽天スーパーロジスティクス(RSL)などが挙げられます。
そのほかにもさまざまな事業者がフルフィルメントサービスを提供しており、サービスによって対応範囲や料金体系が異なります。ここでは、サービス業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。

導入する目的

まずは、フルフィルメントサービスを導入する目的を明確にしておくことが大切です。たとえば「商品が多くなり在庫管理が難しくなった」「自社での展開では人件費や倉庫賃料がかかりすぎる」「商品開発に注力したい」など、課題を抽出します。

サービスの対応範囲と料金

フルフィルメントサービスは、業務内容やシステムが自社のやり方に合ったものを選ぶ必要があります。またサービスによっては、取り扱いに免許が必要な酒類・化粧品などに対応していない場合もあるので確認しましょう。
フルフィルメントサービスはシステム料だけでなく、倉庫に保管する方法や期間、倉庫に納品する送料など料金が細分化されており複雑です。内容と照らし合わせて適正な利用かを見極めましょう。

カスタマーサービス対応の品質

カスタマーサービスは顧客との窓口であり、カスタマーサービスがブランドイメージに影響を与える可能性があります。返品交換、問い合わせやクレーム対応の品質を確認するのは特に重要です。

保管する倉庫の状態とオペレーション体制

倉庫の在庫管理・温度・湿度管理などが正しく行われているかを確認するのも重要なポイントです。実際に倉庫を見せてくれるフルフィルメントサービス事業者もあります。
ほかにもサポート体制や過去の実績、現在の稼働状況などを確認しておきましょう。

フルフィルメントのメリットデメリット

フルフィルメントサービスは便利ですがメリット・デメリットがあります。サービスの導入を検討する参考になるので把握しておきましょう。

メリット

EC事業者にとってフルフィルメントサービスをアウトソーシングする大きなメリットは、費用対効果です。倉庫やカスタマーサービスなど施設や設備の運用費、人件費などをかけずに業務を効率化できます。
そのため商品開発やマーケティングなどのコア業務に集中しやすくなり、収益化につなげることも可能です。

また受発注、梱包、発送など実績のあるプロに任せることで、迅速でミスのないサービスを提供できるのもメリットです。特にセールやイベントなどの忙しい期間でも、クレームやトラブルなどのリスクを回避できます。多様な受注方法にも対応できれば、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

デメリット

フルフィルメントサービスのデメリットは、アウトソーシングにかかる費用が分かりにくい点です。サービス内容をはじめ、扱う商品の量や大きさ、保存方法、期間などにより料金が異なり複雑です。はじめに見積りを出してもらい、比較・検討したうえで決定しましょう。

また、カスタマーサービスや配送業務を委託すると、顧客に対応する機会がほとんどありません。フルフィルメントサービス事業者との情報共有がうまくいかないと、顧客のニーズが反映できず商品やサービスの改善につながりにくくなります。
顧客対応を自社で行うようにするか、SNSなどを活用して顧客とのつながりを作りましょう。

まとめ

フルフィルメントサービスは、ネット通販事業者にとって非常に便利で効率性の高いサービスです。商品が適切かつスピーディーに配送できる仕組みを作るためにも、自社の課題やニーズに合ったフルフィルメントサービスを選びましょう。

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