はじめに
みなさん、こんにちは!ECタイムズ編集長のみなつです。
前回はKRさんに自社ECサイトの売上アップについてお話いただきました。
今回は、新型コロナウイルス流行前後でのEC業界の変化や、今後の市場予測についてお話しいただきました!事業者さま必見の内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください!
コロナ禍明けーこれからのEC業界をプロはどう見る?
「ディスカバリーの難化」=SNSの変化により新規の獲得がさらに難しくなる⁈
——コロナ後のEC業界全般についてどのような意見をお持ちか伺ってもよろしいですか?
KR:
コロナ禍前後による劇的な変化はそこまで無いと考えているので、それよりもパンデミックの少し前からEC業界で言われている今後の戦略について話したいと思います。
まず言えるのが、数年前から事業者さま側がTikTokをはじめ、YouTubeのshortsやInstagramのリールといった短尺系の動画配信プラットフォームを活用することが増えたということです。この縦型動画フォーマットにより生じたSNSの変化により多くの事象者様はSNSに苦戦しているところが多い印象です。。
——それはなぜですか?画像やテキストよりも多くの情報を提供できる分、商品の魅力も伝わりやすくなって事業者さまにとってはうれしい変化のような気がしますが……
KR:
確かにそのような側面も否定できませんが、それだけSNSユーザーが多くの情報、つまりコンテンツ力を求めるようになったとも言えると思います。
ひと昔前まではスマホの解像度が低かったり、編集アプリの普及が進んでいなかったことで、一定以上のクオリティの綺麗な写真さえ投稿すればある程度差別化できていました。
しかし、今ではスマホやアプリの進化により誰でもスマホ一つで高いクオリティーの写真・動画の撮影ができるようになり、法人・個人問わずクオリティの高いコンテンツが溢れるようになりました。
その結果SNSで露出されやすいのは、1投稿あたりで視聴者の余暇時間をシェアしやすいエンタメ系の動画が支配的になっていきました。その影響で、これまで世界観を主としてきたような事業者さまの投稿の露出機会は減っていき、フォロワーの10%未満にしかリーチできないアカウントも少なくありません。
SNSの変化により新規へのリーチがさらに難しくなる、つまりディスカバリーの難化が顕著になっています。
競争が激しい時代に押さえるべきポイント2点
これらの動向を踏まえて、今後の事業者さまの抑えるべきトレンドとしては大きく2つあると思っています。
一つ目は、ロイヤルカスタマーの育成です。新規の獲得が難化する中、既存顧客の囲い込みのトレンドは今後もまだ続くと思われます。
二つ目は、マルチチャネル戦略です。消費者のオンラインにおける購買行動もある程度成熟し、特定のSNSで欲しいものを探す人、ECモールでしか探さない人、オフラインが基本の人などそれぞれ人によって消費鼓動のパターンが固まりつつある印象です。それらの背景から、自社ECだけでなく、ECモールやオフラインで出店することでマルチなチャネルを構築する戦略が注目されています。
ここで重要な考え方は、それらのチャネルを点として捉えて個々の売上を追いかけるのではなく、それらのチャネルの特性・出店目的を考えて立体的に戦略を組み立てることが重要です。売上だけを追いかけると、ただ費用対効果の側面で失敗と捉えたり、その逆に売上を落とせないからECモールに売上のシェアの依存度が高まり吸収されたりなど、俯瞰的に見ないと全体のバランスが崩れるので、各チャネルの変化を横断的に見ながら検証のための時間軸と影響範囲を広く見て判断することが大切です。
今後の目標
——ロイヤルカスタマー戦略、マルチチャネル戦略が今後のトレンドということですね。
その中で、KRさん個人としての目標をお聞かせください。
KR:
個人的な思いではありますが、その気になればECを誰でも始められる時代になり、生産力がないメーカーであっても商品を遠くのお客様に届けられるようになりました。マーケットの動向や全体的なトレンドはSNSの情報やニュースを見ていればキャッチアップできますが、現場のクライアントさんからしかキャッチアップできない情報もたくさんあります。そのような生の情報をできるだけ多く受け取るためにも、より多くのクライアント様のご支援をさせていただきたいですね。
私は、熱い思いをもっている事業者さまの可能性を広げることで、その先のお客様の世界を少しずつ変え、ミクロな変化が大きな潮流となると信じています。
そのために、テクノロジーの進化についていけない事業者さまが世界から置いてきぼりにならないように寄り添える存在でありたいと考えています。
——本日は貴重なお話をありがとうございました!
おわりに
みなさん、いかがでしたか?
新規のお客様の獲得が難化し、EC運営の構成要素も膨大かつその専門性が高くなっているなか、KRさんのような事業者さまと伴走してくれる存在がいかに重要か伝わる内容でしたね。
ですが、ECの専門人材というのは現在非常に不足しています。
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